大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)1857 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人及び弁護人大塚春富の上告趣意は末尾添附別紙記載のとおりである。

弁護人大塚春富の上告趣意について。

憲法二五条一項の法意は、国家は国民一般に対して概括的に健康で文化的な最低

限度の生活を営ましめる責務を負担し、これを国政上の任務とすべきであるとの趣

旨であつて、この規定により直接に個々の国民は国家に対して具体的現実的にかゝ

る権利を有するものでないことは当裁判所の判例とするところである(昭和二三年

(れ)第二〇五号、同二三年九月二九日大法廷判決参照)からこの点に関する違憲

の論旨は理由がない。なお、憲法三一条違反を主張するかの如き論旨もあるが原審

の認定しない事実を前提とするもので前提を欠くものである。その他の論旨及被告

人本人の上告趣旨はいずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らないし、また記録を調

べても同四一一条を適用すべき事由を認めることはできない。

よつて刑訴四〇八条、一八一条に従い、裁判官全員一致の意見により主文のとお

り判決する。

昭和二七年三月一八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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